『腸活』というキーワードを皮切りに、発酵調味料などの発酵食品が気になり始めている方も多いのではないでしょうか。健康のために始めてみようと意気込んでみても、いざやってみよう!と思っても
発酵調味料って麹とか発酵させるキッチン家電などいろいろ買わないといけないから初期費用が・・・
瓶の煮沸消毒って面倒だわ・・・
なんて思っている方も少なくないかと思います。
そこで今回は発酵調味料の中でも一番(!?)簡単に作れる発酵調味料「醗酵生姜」のご紹介です。
発酵生姜でまずは腸活を始めてみませんか?
発酵生姜が作れたら、これから始める手作り発酵調味料がぐっと簡単に感じれるはずです。
醗酵生姜は
- 生の生姜を買ってもいつも使い切れない
- チューブの生姜は添加物が気になる
- 健康のためにもっと気軽に生姜を摂取したい
そんなお悩みを一気に解決してくれますよ。
醗酵生姜とは
まずは発酵生姜とはどのようなものなのかを解説いたします。
醗酵生姜とは?
醗酵生姜とは皮つきのまますりおろしたしょうがを乳酸発酵させて作った発酵食品です。
材料は生姜のみでできるの、であれこれ買う必要はありません。
1度作れば、すりおろし器や包丁・まな板も毎回洗わなくても、必要な分だけすぐに使用できるのでラクチンですよ。
また、普段使用している生姜と同じように薬味や料理、ホットドリンクなど万能調味料として使えるすぐれもの。
しっかりと発酵させて作れたら、冷蔵保管で半年ほど持つのでたくさん作っても大丈夫!
醗酵生姜の効果や効能
便利な醗酵生姜は生姜としての効能はもちろん、他にも様々な効果があります。
体を温める
生姜の辛味成分である「ジンゲロール」には、指先や足先にある末梢の毛細血管まで開いてくれる作用があるので、血流が良くなり、冷え性を改善してくれます。
また、ジンゲロールは熱を加えると「ショウガオール」という心から体を温めてくれる成分に変化します。
※醗酵生姜によりできる乳酸菌は70℃で死滅してしまいます。過加熱には注意です。
腸が活性化して気軽に腸活が出来る
ショウガオールのおかげで体が温まると、体中の血流が良くなることで胃腸などの内臓も元気になります。そして醗酵生姜に含まれる植物性の乳酸菌、生姜の食物繊維の相乗効果もあり、腸がどんどん活性化されて腸内環境が整います。
腸内環境が整うと、便秘解消、アンチエイジング効果、免疫力の向上、痩せやすい体質になる・・・等生きていく上では誰しもが嬉しい効果・効能が期待できます。
辛味がマイルドになる
食品が発酵すると微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによりその食材である有機物(タンパク質・デンプン・糖etc・・・)が分解されることにより別の物質に変化します。
特にでんぷんはブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に変化しますので、発酵の効果で甘みや旨味が増えるのです。
その為、生姜も発酵すると甘みと旨味が増えるなどの風味が変化し、辛味がマイルドになり、生姜としての使い道が幅広くなります。
醗酵生姜の作り方
早速ですが、醗酵生姜の作り方を丁寧に説明していきます。
材料
生姜・・・300g
(としておきますが、3~6か月で食べきれる量を算出してみてください)
必要なキッチン用品・・・アルミホイル、おろし金(ブレンダーやミキサー可能)、キッチンペーパー、瓶、スプーン、ラップ
下準
①手や使用する道具を清潔にする
手は常に清潔な状態で作業を行います。
おろし金やフードプロセッサー、スプーンはアルコール消毒をし清潔にしておきます。
醗酵食品は一歩間違うと腐敗します。雑菌が入らないように気を付けましょう。
②消毒した瓶を用意
100gの生姜1個分でしたら150~200ml程度の瓶が最適です。必ず耐熱の瓶を用意し、消毒をします。
300gの生姜なら400mlあれば十分です。もしくは2~3個に小分けしても良いです。
消毒方法はいくつかあります。
簡単な方法は3つ。
- 煮沸消毒・・・瓶の本体と蓋をきれいに洗ったのちに熱湯を溢れる程注ぎ、5分放置後、中身を出して自然乾燥させる
- アルコール消毒・・・瓶の本体と蓋をきれいに洗って自然乾燥させたら瓶内にアルコールスプレーを吹きかけ、キッチンペーパーで拭き取る
- 電子レンジ消毒・・・瓶の本体と蓋をきれいに洗って、濡れたまま本体のみ電子レンジに入れて500
600w1分 きれいな布の上でさかさまにして自然乾燥させる
火傷を伴う作業がありますのでご注意ください。
心配な方はアルコール消毒がおすすめです。
消毒方法について詳しくはこちらを参考にしてください。
作り方
- しょうがをきれいに洗う
アルミホイルを丸めて生姜の表面をこすり洗いします。泥や汚れははきれいに取り除きますが、皮は削りすぎないようにしましょう。皮がないと乳酸発酵が促せません。 - しっかり水分を拭き取る
キッチンペーパーでしっかりと水分を取り除きます。
水が付いていると雑菌が入りやすくなり、腐敗する可能性があります。 - 生姜を皮ごとすりおろす
おろし金やフードプロセッサーで生姜をすりおろします。 - 瓶に詰める
3ですりおろした生姜を汁ごと瓶にスプーンで詰めます。
この時、醗酵中に生姜が空気に触れないように、空気を抜くようにぎゅうぎゅうに詰めるようにしてください。そしてラップを表面に丁寧に敷いて、はみ出たラップはそっと瓶の中に入れて蓋をしっかり閉めます。 - 2週間冷蔵保存する
空気や雑菌が入らないように冷蔵庫で2週間冷蔵庫で保管します。
この時、雑菌の侵入や品質低下を防ぐために2週間は冷蔵庫から取り出したり、蓋を開けるのは厳禁です。
完成したら成功したかどうか確認
醗酵がうまくいかなかった場合、腐敗している可能性があります。
腐敗している場合
- 表面に白い点々がある、フワフワしたカビがある(瓶底が白いのは問題なし)
- 色の変化が激しい。急に色が濃くなった
- ぬるぬる溶けている感じがする
- 腐敗臭がする
以上のことがなければひとまず成功です!
注意点
作り方にも書いておりますが、注意点がいくつかありますので次のことは必ず守ってください。
①必ず皮ごと生姜を使ってください。
生姜の皮があるからこそ、乳酸発酵を促すことが出来ます。
皮がないと醗酵生姜の効果・効能を十分に発揮できません。
②清潔な手、道具、場所を使いましょう。
手作りで醗酵食品を作る場合のすべてにおいていえることですが、清潔な手、道具、場所で行うことが最低条件となります。雑菌が入るとうまく発行しないだけでなく、腐敗する可能性があるからです。
③2週間は蓋を開けてはいけません
ちゃんと醗酵してるかな・・・?腐敗してないかな・・・?と気になりますが、2週間蓋を開けずに冷蔵庫にじっと保管してください。きちんと『雑菌を繁殖させないで、冷蔵で発酵の為に保管』という工程が必要です。
④完成後、使用上の注意
半年程度冷蔵保管で使用できますが、毎回必ず清潔なスプーンを用いて使う分だけ取り出してください。一度出したものを戻すのは、雑菌を入れるのと同じで厳禁です。
また、カビを見つけたり、腐敗臭などを感じたら(上記の失敗の要素が1つでも感じられたら)破棄してください。
醗酵生姜を使ったおすすめのレシピ
醗酵生姜は基本的に日頃の生姜の使い方と変わりません。
皆さんが日常の料理などで使用している方法でお使いいただくと良いでしょう。
今回はいちいち生姜をすりおろさなくても良くなったことで気楽に生姜を楽しめるアレンジを紹介します。
紅茶に入れる
お好みの紅茶に少々醗酵生姜を入れてみてください。簡単に辛味の少ないショウガ紅茶を楽しめます。
お味噌汁に入れる
いつものお味噌汁に醗酵生姜を少々入れてみます。
毎日のお味噌汁がいつもより体をほかほかに温めてくれることでしょう。
寒い冬の朝食、夏の寒いオフィス、など冷え性の方には嬉しい毎日の習慣になりそうです。
ヨーグルトに入れる
腸活をしている方の中にはヨーグルトを毎日摂取している方も多いでしょう。はちみつや果実をかけて食べるのと同じように、少量の醗酵生姜を加えてみてください。サッパリして意外と美味しいですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は発酵調味料としては気軽に作れる醗酵生姜を紹介しました。
作り方も簡単なので、「これから色々な醗酵調味料を作ってみたい」と考えている方たちには良い入口になるかと思います。
是非この機会に醗酵生姜を作って、発酵食品にハマってみてはいかがでしょうか。
ではまたね~♪